暗号解読 サイモン・シン

週末 東京-大阪を新幹線で往復しました。車中で読んだのがこの本。

暗号解読(上) (新潮文庫)

暗号解読(上) (新潮文庫)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号理論を勉強することを目的に読むとガッカリします。この本は、古代からつづく暗号作成者と暗号解読者の戦いの物語を楽しむ本です。フェルマーの最終定理 (新潮文庫)ビッグバン宇宙論 (上)/ビッグバン宇宙論 (下)と同じスタイルで、サイモン・シンストーリーテラーとしての実力がいかんなく発揮されています。
特に6章の公開鍵暗号にまつわる物語は、人間ドラマとして楽しめます。

物語ではなく実利的な暗号理論の入門書ということであれば、結城浩さんの暗号技術入門-秘密の国のアリスがわかりやすいですね。

# 結城さんと言えば、数学ガール (数学ガールシリーズ 1)を先日読みました。元数学少年としては自分の過去とリンクして、ちょっと感傷的な気分になります。ライトノベル風なのは、好みがわかれるところだと思いますが...。