coLinuxのVistaへの導入メモ
Windows環境上で、手軽にLinuxを動かせるCooperative Linux(以下、coLinux)。仕事で使用しているノートPC(XP SP2)には、以前から入れていたのですが、事情があって自宅のVista(Home Premium)搭載のマシンにも導入する必要ができたので、インストールの際のメモをここに残しておきます。
1. まずはダウンロード
以下のURLから、coLinux(coLinux-0.7.1.exe)と今回利用するFedora 7のRoot FSイメージ(Fedora-7-20070906.exe)をダウンロード
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=98788
2. coLinuxのインストール
coLinux-0.7.1.exe を実行。コンポーネントとして、Native Windows Linux ConsoleとCross-platform Linux Console、coLinux Virtual Ethernet Driver(TAP-Win32)を選択。
3. FedoraのRoot FSイメージをインストール
Fedora-7-20070906.exeを実行。destination folderにcoLinuxをインストールしたフォルダを指定し、インストールを開始。
4. coLinuxの設定ファイルの作成
coLinuxをインストールしたフォルダに以下の内容で、Ferora-7.conf ファイルを作成。
cobd0,cobd1のパスは、coLinuxをインストールしたパスにあわせる。mem=512は、coLinuxでメモリを512Mバイト使うという設定。
kernel=vmlinux cobd0="c:\opt\coLinux\Fedora-7.img" cobd1="c:\opt\coLinux\swap.img" root=/dev/cobd0 ro initrd=initrd.gz mem=512 eth0=tuntap,"TAP"
5. coLinuxの起動
コマンドプロンプトを起動し、coLinuxをインストールしたフォルダへ移動し、coLinuxを起動。
cd c:\opt\coLinux colinux-daemon.exe @Fedora-7.conf
eth0の設定で時間がかかるので気長にまつ。しばらくすると、ログイン画面がでてくるので、root(パスワードなし)でログイン。
6. 日本語キーボード(など)の設定
デフォルトでは英語キーボードの配列なので日本語キーボードの設定に変更。
/etc/sysconfig/keybord で KEYTABLE="jp106"と設定。/etc/sysconfig/i18nでLANG=ja_JP.UTF8と設定。viで保存時に":"の入力が必須だが、日本語キーボードのShiftと+をおすことで":"が入力できる。
shutdown -r 0で一度、再起動。
7. coLinux側のネットワーク設定
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0を開き、以下のように編集する(IPアドレス10.0.0.2/デフォルトゲートウェイ 10.0.0.1に設定する場合)。
DEVICE=eth0 BOOTPROTO=static ONBOOT=yes TYPE=Ethernet IPADDR=10.0.0.2 NETMASK=255.255.255.0 GATEWAY=10.0.0.1
/etc/sysconfig/networkを開き、ホスト名を設定。HOSTNAME=colinux と設定しておく。
最後に、DNSの設定。/etc/resolv.confを開き、
nameserver 10.0.0.1
と設定。10.0.0.1は、ifcfg-eth0で設定したゲートウェイのアドレス。ついでにここで、rootのパスワードも設定しておく。ここまでできたら、いちどcoLinuxをshutdown
shutdown -h 0
8. Windows側のネットワークの設定
[コントロールパネル] > [ネットワークと共有センター] > [ネットワーク接続の管理]を開く。TAP-Win32用のAdapterが[ローカル接続 X]という名称でできているので、この接続の名称を"TAP"に変更。さらに右クリックから[プロパティ]を選択。[インターネット プロトコル バージョン4]を選択、[プロパティ]ボタンをクリック。IPアドレスに10.0.0.1(coLinux側で設定したゲートウェイ・アドレス)。ネットマスクに255.0.0.0を設定。設定が終わったら、[ネットワーク接続の管理]画面にもどり、LAN/WANに接続しているインターフェースのプロパティを開く。[共有]タブの[ネットワークのほかのユーザーに、このインターネット接続をとおしての接続を許可する]にチェックをいれ、[ホームネットワーク接続]からTAPを選択。警告ダイアログがでるので、[はい]を選択。
9. ネットワーク接続の確認
coLinuxを起動します。coLinuxから外部のサーバーにpingがとおること、WindowsからsshでcoLinuxに接続できることを確認しましょう。
10. サービスとしてcoLinuxを登録
以下のコマンドで、coLinuxをサービスとして登録。ついでに自動起動の設定もしておく。
cd c:\opt\coLinux colinux-daemon.exe @Fedora-7.conf --install-service